<初出「Groovin'」2008.05-06/ISSUE#116>
INTERVIEW
■アルバム・タイトル『ULTIMATE DIAMOND』について −−:アルバム・タイトルにはどのような意味が込められているのでしょうか? 水樹奈々:"ダイヤモンド"は、世界で一番硬い鉱物ということで、どんな衝撃や障害にも屈しない"不屈の精神"だったり、自分の信念を曲げずに、夢に向かって突き進んでいくというメッセージを込めています。 そして、堅い絆で結ばれた"チーム水樹"で作ったアルバムという意味もあります。 それから、ダイヤモンドは磨かないと光らないので、自分を高めるためにこれからも磨き続けていくぞ!という気持ちと、誰しもがダイヤモンドになれる可能性を秘めているという意味も込められています。 "アルティメット"は、今回のアルバムが自分の名前"奈々"にちなんだ"7"枚目のアルバムということで、"究極の"アルバムにしたいという想いからです。 あと、アルティメットには"基本"という意味もあって、これからも初心を忘れずがんばっていきたい!という気持ちも込めています。 ■『ULTIMATE DIAMOND』ジャケット写真について −−:ジャケット写真のイメージについて教えてください。 水樹:私の憧れの場所ロンドンに、3泊5日という強行スケジュールで行ってきました。 撮影で使えるのは実質2日しかなかったんですけど、早朝から街に繰り出し、ものすごいカット数を撮影してきました。 ロンドンならではの色彩や、空気感を感じてもらえる写真になっていると思います。 イメージは「不思議の国のアリス」。と言っても、ファンタジックでメルヘンな可愛らしい部分ではなく、本当は怖いグリム童話みたいな、ちょっとミステリアスな雰囲気で。童話ってズバッと痛いところを突いてきたり、大人になってからじっくり読むと「これって本当は怖いことなのでは…」みたいなことってあるじゃないですか。 リアルだったり、毒があったりっていう。 そんな意味深な写真にしたいなと思ったんです。 ■「MARIA&JOKER」について −−:1曲目の「MARIA&JOKER」がいきなりブラス・ロックみたいな曲調でとても新鮮だったのですが、サウンドを聴いた時にどう思われましたか? 水樹:今回のアルバムを作るにあたって300曲以上のデモ・テープが集まりました。 その中から歌いたい!と思った曲を直感的に選んでいったのですが、この曲は特にビビッとくるものがあって。 以前からこういう楽曲にチャレンジしたかったんです。 今年初めの"LIVE FEVER"というツアーで、私がギャング風の衣装を着て颯爽とカジノに乗り込み、ルーレット勝負をするというミニ・ドラマ的なオープニングを、武道館だけのスペシャル映像として撮っていたんです。 その映像に合わせて、『007』とか『ミッション:インポッシブル』のようなスパイ映画をモチーフにしたオリジナルのインストも作ったりしていて。 そこから刺激を受けた上松範康さんが作った楽曲なんです 。生音を使った物凄くゴージャスな楽曲になっています。 −−:この曲をライヴで再現するとなると、結構大掛かりなものになりそうですね。 水樹:でも自分の中ではイメージがかなり出来あがっています。 どんな演出が飛び出すか…みなさん楽しみにしていて下さい! −−:この曲では女性の二面性が歌われていますが、歌詞もヴォーカルもとても妖艶な感じですね。 水樹:MARIAのような優しい女性、JOKERのようにちょっと悪魔的な素顔を持った女性、"Which did you like?"って歌詞にも出てきますけど、女性の表の顔と裏の顔の両方をかなり艶っぽく描いていて。 峰不二子のような気持ちで歌っていました(笑)。 とても魅力的な女性で、殿方を翻弄し、敵にも味方にもなってしまう。でも憎めない悪女。 そしてそれに振り回されてしまう主人公…そんなイメージです。 −−:水樹さんの中にもそういう二面性があるのでしょうか? 水樹:私は割と単純でわかりやすい人なので(笑)。 でも、女性は誰しもそういう特別な顔というのは持っていると思います。 普段、家族や友達に見せる顔と、特別な人だけに見せる顔と…いろいろと想像しながら歌いました。 |
→次のページへ
スポンサーサイト
| ホーム |