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槇原敬之 『Noriyuki Makihara 20th Anniversary 「Best LOVE」』
<初出「Groovin'」2009.12-01/ISSUE#123>


人が人を好きになること、人として生きていくこと、
その真髄を音楽で表現してきたシンガー・ソングライター、
槇原敬之の20年。


槇原敬之-A デビュー20周年企画のベスト・アルバム。
 これまでにも数多くのベスト作品が発表されているが、今回は本人の監修によるもので、2つのコンセプトを基に2タイトルが制作された。
 もちろん、それぞれ15曲収録というヴォリュームでも20年分のラヴとライフは語り尽くせるはずもないのだが、時代の流れと共に様変わりした恋愛形態や人生観を記念作の名のもとに改めて振り返り、再び世に放つことは、大いに意義のあることだと思う。

 人を好きになる。
 その機微を鋭い洞察力で丁寧に描写したラヴ・ソングの数々を収めた『Best LOVE』。
 ドラマの筋書きやシチュエーション、主人公の繊細な視点、借り物のセリフではない独白には、今も大きく小さく心を揺さぶられる。
 恋の進め方は異なっても、その喜びや悲しみ、人を好きになる行為、すべての本質は今も昔も変わらない。
 とかく「ラヴ・ソングなんて」と鼻白んでみせたい年頃のティーンエイジャーの心をも静かに揺り動かすはずだ。

 他方、『Best LIFE』。「誰かのための幸せを 当たり前の様に祈りたい」という揺るぎない境地に至るキッカケとなった曲「太陽」をはじめ、近年の創作のテーマとなっている"ライフ・ソング"が集約された。
 デジタル・サウンドで遊んだ新録の「世界に一つだけの花」「どんなときも。」が耳を惹く。
 "応援歌"というものが広く一般的になった時代に放たれた曲と、まだそんなカテゴリーすらなかった当時の曲が20年近くの時を経て今、人生をテーマにしたアルバムに併録されているのも興味深い。
 自身が重ねてきた人生経験とミュージシャンとしてのキャリアに伴って表現の深度を高めているのは言わずもがな。
 だが単純に「頑張れ」という言葉を素直に活力にできたあの頃と違い、「頑張れ」と容易く口にしてはいけないとされる現代では応援する側もされる側も、自分を守る壁を装備した上でやりとりをするようになった。
 それは流行歌とて同じ。
 今の槇原は恐らくそれを承知の上で言葉を尽くしに尽くし、音楽に乗せ、応援歌とは一線を画す"人生歌"を掲げ続けているのだろう。
 あくまでポップスとしての佇まいを崩さず、感動を強要せず、歌で圧倒せず、メッセンジャーとしての一抹の"気取り"ももたない。
 だからこそ多くのリスナーはこんな時代を反映した凡百のメッセージの中から彼の歌を選び取る。
 他の誰でもない、槇原敬之の歌でなければダメなのだと。

Text by 篠原美江


槇原敬之-J-Best-LOVE『Noriyuki Makihara 20th Anniversary 「Best LOVE」』 YICD-70067 1/1発売
レコード会社の垣根を越え、「ラヴ・ソング」「ライフ・ソング」というコンセプトの基、2枚のベスト・アルバムをリリース。「ラヴ・ソング」集には「もう恋なんてしない」「冬がはじまるよ」など全15曲を収録。初回仕様あり。


槇原敬之-J-Best-LIFE『Noriyuki Makihara 20th Anniversary 「Best LIFE」』 YICD-70068 1/1発売
デビュー20周年を迎えた槇原敬之がアニバーサリー・ベストを2枚同時リリース!「ライフ・ソング」には「世界に一つだけの花」「どんなときも。」などを収録。4曲のセルフ・カヴァーと最新シングルも収録した最強盤。初回仕様あり。


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【2010/01/01 05:30】 | ISSUE#123 09.12-01 | page top↑
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