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アークティック・モンキーズ 『ハムバグ』
<初出「Groovin'」2009.08-09/ISSUE#119>


進む先が、光の届かない暗い海の底だとしても…。
アークティック・モンキーズが遂げた成長と変貌、
よりハードかつディープな変化を遂げた待望の3rdアルバム!


アークティック・ボーイズ-A


 それっぽい音の感じを嗅ぎ取られてはアークティック・モンキーズと比較され、彼らに似た音楽性を持つことの素晴らしさを騒がれては、消えていったバンドたち。
 ここ3年で、続々と語られたアークティック・モンキーズのフォロワーの存在は、彼らがシーンに及ぼした影響の大きさを思わせるが、まだ、伝説となるには早すぎる。

 2年ぶりとなる本作には、故郷とはかけ離れた環境に身を置いて録音されたというジョシュ・オム(クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ)によるプロデュース曲や、前作に続きジェイムス・フォード(シミアン・モバイル・ディスコ)のプロデュースによりブルックリンで録音されたという全10曲が収録されている。
 イギリスでの1stシングル「クライング・ライトニング」は、全体に混沌としたサウンドでありながら、アークティックらしい言葉数の多いメロディと分かりやすいサビが耳に残る1曲。
 そのPVは、心許ないボロボロの小舟に乗った4人が演奏をしながら暗い荒波の上を突き進むシーンが印象的で、それは使い古された表現ではあるけれど、暗中模索しながらも推進力を失わない現在の彼らそのものを表しているような気がした。

 とあるインタヴューでは「1stが好きって人にはちょっとショッキングかもしれない」とメンバーが語るそのアルバムの内容。
 これまでの、息つく暇も与えないスピード感や疾走感とは一線をひいた、一音一音確かめるようなテンポ、どこか厳かな印象すら与えるヴォーカルやコーラス・ワークは、確かに新しいアプローチかもしれない。
 とはいえ、従来の持ち味、今どのパートがどんな音を出しているのかが明確で、メロディだけじゃなく、ギターもベースもドラム・ラインですらも気付いたら口ずさんでしまうような緻密なバンド・アンサンブル、それは間違いなくアークティック・モンキーズの音だ。

 芸術家によく似た贋作を作る偽者が登場した時、その真偽を確かめるには新しい作品を作らせてみれば良いと言うけれど、今作はまさに彼らが誰の真似でもない、唯一無二の存在であることの証明である。

Text by 秦 理絵(Groovin’編集部)

アークティック・モンキーズ-『ハムバグ』 HSE-10090 発売中
過去2枚のアルバムがイギリス音楽シーンの最高峰、ブリット・アワードで2部門を受賞するなど、2006年の登場以来あっと言う間に最重要バンドとなったアークティック・モンキーズ。英での1stシングル「クライング・ライトニング」を含む2年ぶりの最新アルバムが到着。日本盤はボーナス・トラック2曲収録。
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【2009/09/01 06:00】 | ISSUE#119 09.08-09 | page top↑
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