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長渕 剛 『FRIENDS』
<初出「Groovin'」2009.08-09/ISSUE#119>


世代もパブリック・イメージも超えた心の歌、
心からの歌が、強く優しく降り注ぐ。
長渕 剛が、人として、ミュージシャンとしての人生を
すべてさらけ出したからこそ生まれた
「人間同士、共に感じ合う」ためのニュー・アルバム。


長渕剛-A チャート1位、1人 vs 65,000人の東京ドーム・ライヴ、シングル総売り上げ1,000万枚を突破、桜島ライヴ75,000人、その経済効果は50億、2005年のツアー95,000人、2007年のアリーナ・ツアー15万人、心拍数180、ライヴ時間3時間半…長渕 剛の公式プロフィールには目がクラクラするような膨大な数字が並んでいる。
 加えて、言葉を尽くした彼の"凄さ"が書き連ねられている。
 さらには俳優として、また「音楽のみに限らず、芸術、絵画のジャンルでも類まれな才能を披露している」ともある。
 何万人、何十万人もの人々が彼の一挙手一投足に注目し、彼の生み出す芸術に感嘆し、感動し、拳をあげる。
 プロフィールなどに書ききれないくらいの凄いことも、彼を支持するファンのみぞしる凄さもまだまだたくさんあるのだろう。
 この先も名誉ある出来事はどんどん増え続けるはずだ。
 だが今回はそのプロフィールを忘れることにした。
 前作『Come on Stand up!』から2年3ヶ月ぶりとなるニュー・アルバム、そのタイトルが気になったからだ。
 『FRIENDS』。
 様々な先入観も偉大な足跡も意識の外に押し出そうと決めた。
 新作をまっさらな耳で聴きたいと思った。
 ベスト的なアルバムが続いたこともある。
 レーベル移籍もした。
 長きに渡ってファンの信望を集めてきたヴェテランでありながら、10代、20代の若者に自分の音楽を聴いて欲しいという、以前読んだインタヴューでの発言も脳裏を掠める。

 その表記、その詞、そのアレンジ、すべてにおいて長渕イズム全開の「SAMURAI」から始まる本作。
 先行シングル「蝉 semi」も強烈な匂いと存在感を放つ。
 が、一転。以降、包容力あるシンプルな楽曲がズラリと並ぶ。
 白眉は"君を想う気持ち"がひたむきに綴られたバラード「君のそばに…」、そよ風がやがて大海原へと流れ込んでいくようなフォーク・チューン「東京」だろう。
 対象である君に誠実に向かい合いながら、一方で自己の内面と静かに対峙する。
 自分を貫きながら膨大な数の支持者の真ん中に立つカリスマ、その孤独とやるせなさを垣間見たようで感慨深い。
 他人が歌うことで長渕のソングライターとしての力量を再確認した「青春」へと続く流れも秀逸だ。
 元々あった資質といえばそれまでだが、男らしさだけではない、人としてのか弱さ、儚さ、情けなさが自然な形で表出しているのは、「こう歌ったらもっと伝わる」という表現者としての矜持からか。

 スタンダード性の高いメロディやサウンドは言わずもがなだが、このアルバムの中の長渕はその語り口、目線、歌声がとても優しい。
 もっと言えば目線が聴き手と同じに感じるのも印象的だ。
 そこに照れはない。
 ぬるさもない。
 歌いたいことはキッパリとハッキリと歌う。
 だがその佇まいには特別な密接感ではない、同じ時代を生きている者同士としての自然体の親しみやすさがある。
 自分を伝え、相手を想い、対話し、信頼関係を深める。
 もはや忘れかけられているかもしれない、そんな友情の在り方をもって、長渕は目の前の友、まだ見ぬ友、世代を超えた友に歌いかけてくれる。

Text by 篠原美江


長渕剛-J『FRIENDS』 [初回限定盤]DVD付 UPCH-29032
長渕 剛がこれまで築き上げてきた音楽性=生き様をすべて凝縮、独特の存在感を放つ渾身の1枚。レーベル移籍第1弾、2年3ヶ月ぶりのニュー・アルバム、堂々完成!初回限定盤のみシングル「卒業」「蝉 semi」のミュージック・クリップを収録したDVD付き。

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【2009/09/01 18:00】 | ISSUE#119 09.08-09 | page top↑
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